■五行の相生(そうしよう・ぞうしよう)相剋(そうこく)

■五行の相生(そうしよう・ぞうしよう)と相剋(そうこく)


陰陽五行思想では、五行のお互いの関係に『相生』 『相剋』 「比和(ひわ)」という性質をつけて(付与して)います。「木・ 火・土・金・水」の五気の間には、互いに二つが順応して、水気により生じた木気は火気を生じ、火気は土気を生じ、土気は 金気生じ、金気は水気を生じ、水気は木気を生じる。・・・という関係にあるとしています。

そして、水気によって生みだされた木気は、再び火気を生み、火気は土気を生じ、・・・・・・と無限に循環するのです。この関係は天地陰陽の気が調和して平衡を保つので、五行の「相生」とよんでいるのです。一般に「相性が良い」という慣用語がありますが、これから生じた言葉なのです。

五行の「相剋」は、前述の「相生」とは逆に、相手を剋(こく)していく関係です。すなわち、木気は土気に剋(こく)、土気は水気に剋、水気は火気に剋、火気は金気に剋、金気は木気に剋。という関係にあるとしているのです。つまりこの関係は、現代でいう「相性が悪い」ということになります。

また、「比和(ひわ)」という関係は、同じ気が重なることを意味していますので、その気がますます盛んに なることもあるけれど、陰陽が偏在することからバランスが悪くなることもあるのです。たとえば丙午(火気 の重なり)などがその例だとすることもあるのです。 「木・火・土・金・水」は宇宙の森羅万象の象徴ですが、もし「相生」だけ、つまり「相性が良い」という「正」の部分だけを強調して推移し続けるならば、必ず破局が訪れることになることでしよう。

同様に「相性が悪い』という「負」の「相剋」ばかりが偏在しても困ります。「相生」 「相剋」の両面が程良く調和してこそ、万象は穏当な循環が得られ、五行の循環によって 宇宙万象の永遠生が保証されるのです。